NIKKOR-N Auto 24mm F2.8は、ニコンFマウント用のクラシックな広角レンズです。1970年代に登場し、今もフィルムカメラ愛好家やオールドレンズファンに人気があります。
「N」は**Nikonの光学設計におけるニコン独自のコーティング(Nikon Integrated Coatingの前身)**を示しており、フレアやゴーストをある程度抑えてくれます。
- 発売年:1967年
- 絞り:F2.8〜F22
- レンズ構成:7群9枚
- 最短撮影距離:0.3m
- フィルター径:52mm
特徴と魅力

コンパクトな広角レンズ
わずか250g前後と軽量で、フィルムカメラとのバランスが抜群。スナップや旅行写真にぴったりです。
レトロな描写
最新のデジタルレンズと比べると、周辺光量落ちやコントラストの低下がありますが、それが逆にフィルムらしい味を出します。
- 中央はシャープ
- 周辺はやや甘め
- 柔らかい階調表現
最短撮影距離30cm
広角ながら寄れるため、テーブルフォトや旅先の記録でも活躍します。前景を大きく写し、背景に街並みを広げる撮り方が楽しいです。
デメリット・注意点

- 逆光に弱い → フード必須(HN-1推奨)
- オートフォーカス非対応 → 完全マニュアル撮影
- 経年劣化 → バルサム切れやコーティング剥がれに注意
👉 特に中古で購入する場合は、カビ・曇り・絞り羽根の動作をチェックしましょう。
実際に使ってみた感想

私が使ってみた印象は、**「古き良きニッコールの写り」**という言葉がぴったりでした。
- フィルム(Nikon Fなど)で使うと、透明感のある写り
- デジタル(Zシリーズ+FTZ)で使うと、周辺の流れが味になる
特に、逆光のフレアや虹色のゴーストは現代レンズでは得られない雰囲気があり、スナップにドラマ性を加えてくれます。
【作例】





デジタルカメラでも使える?

NIKKOR-N Auto 24mm F2.8はFマウントのオールドレンズですが、マウントアダプターを使えば最新のデジタルカメラでも使用可能です。
- Nikon Zシリーズ → FTZアダプターで装着可能
- SONY Eマウント → F→Eマウントアダプター
- 富士フイルムXシリーズ → F→Xマウントアダプター
デジタルで使うとどう写る?
- フルサイズ機なら → フィルム時代と同じ画角で楽しめる
- APS-C機なら → 約36mm相当の準広角になり、スナップに最適
- 周辺の流れやフレアはそのまま → レトロな描写がデジタルに加わる
👉 特にNikon Zシリーズに装着すると、ボディ内手ブレ補正+オールドレンズの味が合わさり、とても楽しい撮影体験ができます。
おすすめの使い方
- 街スナップ(建物+人を広角で収める)
- 風景撮影(前景を大きく配置して奥行きを出す)
- フィルムカメラと組み合わせてレトロ表現
まとめ
NIKKOR-N Auto 24mm F2.8は、コンパクトで味のあるクラシック広角レンズです。
デジタル全盛の時代だからこそ、あえてこのオールドレンズを使うと、写真に独特の深みや懐かしさを加えることができます。
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